季節のワンポイント
2023年 第1号
春の風にご用心
春の雨は様々な名称で呼ばれています。
例えば春時雨(はるしぐれ)、菜種梅雨(なたねづゆ)、催花雨(さいかう)、小糠雨(こぬかあめ)等々…
これらの言葉が示すように、春には雨が多いと思われている方もいらっしゃると思いますが、
春は雨が降る日数こそ多いものの、降水量がそれほど多いというわけではありません。
千葉県千葉市を例に取ると、近年では2022年こそ例外だったものの、それ以前の年は
4月の降水量は毎年6月と比較すると、1/2〜1/3程度でしかありません
春に気をつけるべきは雨ではなく、むしろ強風なのです。
先ほど春の雨につけられた様々な名称を紹介しましたが、
春の強風にも古くから多くの呼び名があります。
東風(こち)、春一番(はるいちばん)、春嵐(しゅんらん/はるあらし)、春疾風(はるはやて)…
春には連休もあり、爽やかに晴れた日はレジャーにも最適です。
しかしこの時期は日本付近で「春の嵐」「メイストーム」などと呼ばれる
台風並の暴風をもたらす大型低気圧が発生しやすく、海岸線では高波を、
雪国では猛吹雪を起こすこともあります。
厳しい冬が明け開放的な気分になる春ですが、春の風の猛威を頭の隅に置いておきたいところです。